Winny関連

accsにこんなのがあった
曰く、『(P2Pは、)何ら権利侵害を防止する措置を講じることなく「ファイル交換ソフト・サービス」として応用すれば、実態として日常的、継続的かつ大量に著作権などの権利侵害行為に悪用されることは明らか』だそうだ。
技術に対してなんら知識も無い上でこのような発言を公にすることは自らの無能さを自らで持ってさらすだけなのでやめた方がいいと思いますよ、笑い。
さて、P2Pはファイル共有のための技術である、といった認識が世の中的には強いようだが、少なくとも技術者はそれだけのために研究しているとは思っていない。いやでもこの前うちの大学のきれる先生が「いや、違法行為を助長する意図はまったく無いんですよ」といったようなことをまるでとぼけるのかのごとくいっていたのでちょっとがっかりした。国立大学で研究を進める頭のいい人がそれでいいのか。もちろん氏がもっと深い部分まで考えていると願いたいけれども。
でだ、P2Pの面白いところは、ばれずにファイル交換できる、ということではまったく無いと明確に述べておかないといけないのかね。少なくとも興味のある技術者は論文読んでその有効性はちゃんと明確にしていると思うんで勝手に安心してたんだけど。
基本的に様々な面でIPネットワークのもろい部分というのはあるわけで、またIPネットワークにおける到達可能範囲なんていうのもあると個人的には考えている。そういったことがあるために、IPネットワーク上に展開される多重のオーバーレイネットワーク、というのは非常に有効性を感じるというのが僕がいくつかの論文を読んだ感想である。P2Pネットワークの各ノードにハッシュテーブルを展開するというのはとても奇抜であるがとてもすばらしいアイデアであると思うし、そういった既存ネットワークとは違った概念を持つネットワークを構成するためには重要となる技術がP2Pという各マシンの関係性であるということだ。そういった多くの次世代概念のネットワークとしてのP2Pネットワークは、堅牢性や可用性という面で非常に期待が持て、またよりサーバなどのコストが掛からない点で有効とされている。もちろん検索といった点で既存のネットワークより現在のところ劣る面もあるが、それも時間の問題なのではないかと楽観的に捉えている。キャッシュという技術ももちろんだれでもいつでも違法なものをゲットし易くするための方法ではないのは明らかだ。
うーん、文章分かりづらい?
ファイルの共有、でもいいや、それでなそうとしていることは基本的に既存のウェブとまったくもって変わりないわけで、ネットワークの概念を変えるのがP2Pを基本とした新しいネットワーク概念である、ということだ、既存の問題を解決しよりよいネットワークを作るための。
だれも違法なファイルをゲットしたいのではないんだけどなあ。たぶん逮捕された金子氏もちゃんとそういうのは考えていて、その上で著作権法を変える必要が在るということなのだと考えている。P2Pの各ノード自体は非常に不安定なので、キャッシュといった自分が著作権を持つものを誰か別のノードが持つ必要があるため、既存の著作権では管理が難しくなるのではないか、というのが個人的には最もシンプルな懸念であると理解している。
最後にP2Pソフトを作る人をなじっておこう。違法なファイルを共有するためのソフトとしか思えないようなソフトを作るから悪いんだよ。もう少し工夫すればもっと別の有効なものを配信するためのソフトになると思うんだけど。あなたたちはいったいいつもインターネットというところで何をしているのだろうか。後も一つ、分散ファイルシステムの延長線上にP2Pを考えているなら違法なソフトといわれてもまったく持って仕方ない。世の中への出し方は最大の工夫を持ってもっと上手にやってください、非常に期待しているのでお願いします。